私たちもカングーのオールペイント(色変更)を楽しみたいのは同じで、やりたい色や仕様をいつも思い浮かべています。
今回は私たちがつくる新色カングーその③です。
塗装の入庫枠はお客様のカングーがもちろん優先なので、たくさん数はできませんし進捗もスローでわがままは言えません。まーだかなぁ...。
年の瀬、ようやく塗装業者さんから完成の報せ。
いよいよできあがりました、私たちの新色です。
話のはじまり
今回はめずらしく(笑)2人の意見が合っていて「ミドリイロやりたいな」。
さてどんなミドリイロにしたいか。
まずは2人で〝ミドリイロと言えばゲーム”です。
記憶と連想ってのはけったいなもので、半自動的に2人のカラダのどこかにいたいろんな言葉が並びました。
それらは自分たちの育ってきた環境や、ながめてきた景色、吸ってきた空気そのものたちがふくらんだりしぼんだりちぎれたり一緒になったりしたものなんだと思います。
整理してみるととなり町同士で生まれ育っただけあって、地域柄に気づきました。
これで行きましょう。
クラフトハウスのある場所、六地蔵はちょうど2つの町の中間的な立地なので...決まりです。「ろくじぞうグリーン」!
それぞれのカラダのどこかにあったミドリイロをかけあわせて、つくる新しいミドリイロです。

まずは古川(宇治市民)のミドリイロ
宇治は室町時代からお茶どころとして栄えました。
小学校の蛇口をひねるとお茶が出ます。
そんな環境で育ったので、
①茶畑
近所に点在しており、とても身近な存在。
通学の抜け道に使ったり、遊び場にもなっていました。
今では考えられないですが…(;^_^A
②京阪電車
沿線住民は外せません。
今でこそホワイトが入りましたが、車体は数年前までミドリのツートーン。
当時の写真があればよかったのですが、車内、シートも全体ミドリでした。

③宇治橋から眺めるミドリ。
宇治川上流(塔の島、朝霧橋、山々)の深いミドリ、眺めていると落ち着きます。
この景色を眺めながら抹茶スイーツや茶だんごを買いに行くのが好きです。(笑)

いっぽう、出口のミドリイロは
私は伏見の桃山で生まれ育ちました。
450年前、秀吉が政治を執ったこの小高い丘の事を最近まで大して気に留めていませんでした。
その丘を越えて学校へ何年も通いました。街へ出るときは今でも自転車でも車でも電車でもその丘を抜けてゆきます。
この齢になって郷土愛なるものが育ってきたのでしょう。少しずつ勉強して今では自慢の地元です。



また、六地蔵の地名の由来となった「大善寺」さんの境内にはよく手入れされた楠の木があります。立派な大木で、樹齢80年ほど。
ここらの地主で90歳近いおじいちゃんが幼少期に植樹したのを覚えているとおっしゃっていました。
多くの時間を過ごす事務所からは窓越しに目の前です。
私にとってはこれも大切な景色となっています。

「ろくじぞうグリーン」完成
できあがったのは深くてくすんだミドリイロです。
さらに内装ではいろいろ試してみたかったことにも挑戦しています。
■外装

バンパーやドアハンドル、ミラー、サイドモールなどは基本メニューとも言える各部ブラックアウト。リアエンブレムもマットブラックです。
サイドマーカーはアンバー(橙色)のペイント仕上げでアクセントに。
ルーフキャリアもすごく似合うでしょうね。
■内装
2か所のパネルをボディカラーでペイント。
ナビパネルにはYour KANGOOロゴが浮かんで見えるようひと手間を加えました。
Aピラートリムにもロゴを。ここはホログラム的に見る角度で消えたり光ったりして面白い発見となりました。
シフトブーツ、アームレストは本革で張替え。
レーザーでロゴを彫刻しています。「ろくじぞうグリーン」の手書き文字もレーザーで。
ヘッドレスト背面にもロゴを入れています。
どれも派手にならぬよう、見つけてもらえるかな~的控えめな表現に整えています。
いかがでしょうか。新色「ろくじぞうグリーン」。
気に入ってもらえると嬉しいです。
年明けから店頭に並びます。ぜひ会いに来てやってください!
古川・デグチ
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